2022年6月

ヒトは〈家畜化〉して進化した|白揚社 -Hakuyosha-

http://www.hakuyo-sha.co.jp/science/survival/

他の人類はすべて絶滅したのに、なぜヒトは生きのびて繁栄することができたのか? なぜヒトは他者と協力し、友好的に振る舞うことができるのか? 仲間を助ける優しいヒトが、なぜ残虐な戦争を引き起こすのか? すべての謎を解くカギは「自己家畜化」にある。イヌやボノボ、チンパンジーからヒトに至るまで、数々の研究をおこなってきた気鋭の進化人類学者が、自己家畜化仮説を軸に、ヒトの進化と本性の深奥に斬り込む刺激的な論考。

ブライアン・ヘア/ヴァネッサ・ウッズ著、藤原多伽夫訳。

遺伝学者、レイシストに反論する 差別と偏見を止めるために知っておきたい人種のこと | 動く出版社 フィルムアート社

http://filmart.co.jp/books/jinbun/adam_rutherford/

本書では、固定観念や思い込みによって間違いがちな4つの分野(肌の色、純血性、スポーツ、知能)について、科学的な立場から差別や偏見を否定します。遺伝学が個々の人間の違いについて解明できていること、断定できないことをそれぞれ明らかにすることで、時代遅れの人種に関する観念を力強く解体していくのです。無邪気なステレオタイプから、より悪意に満ちた言説まで、正しい科学と歴史的な知識に裏付けられた「レイシストの論理をぶち破る」ための方法を、丁寧に解説した1冊です。

アダム・ラザフォード著、小林由香利訳。

人種主義の歴史 - 岩波書店

https://www.iwanami.co.jp/book/b605150.html

「人種」という根拠無き考えに基づいて、人を差別・排除する。人種主義(レイシズム)は、ナショナリズム、植民地主義、反ユダヤ主義等と結びつき、近代世界に計りしれぬ惨禍をもたらし、ヘイトスピーチや黒人差別など、現代にも深い影を落としている。大航海時代から今日まで、その思想と実態を世界史的視座から捉える入門書。

平野千果子著。

他者と生きる リスク・病い・死をめぐる人類学 – 集英社新書

https://shinsho.shueisha.co.jp/kikan/1098-i/

生の手ざわりを求めて――。“正しさ”は病いを治せるか? “自分らしさ”はあなたを救うか? 不調の始まる前から病気の事前予測を可能にし、予防的介入に価値を与える統計学的人間観。「自分らしさ」礼賛の素地となる個人主義的人間観。現代を特徴づける一見有用なこの二つの人間観は、裏で手を携えながら、関係を持つことではじめて生まれる自他の感覚、すなわち「生の手ざわり」から私たちを遠ざける。病いを抱える人々と医療者への聞き取り、臨床の参与観察、人類学の知見をもとに、今を捉えるための三つ目の人間観として関係論的人間観を加えた。現代社会を生きる人間のあり方を根源から問う一冊。

磯野真穂著。

小山虎『知られざるコンピューターの思想史 アメリカン・アイデアリズムから分析哲学へ』 | PLANETS公式オンラインストア

https://wakusei2nd.thebase.in/items/63784942

フォン・ノイマン、ゲーデル、そしてタルスキ。現代のコンピューターサイエンスの礎を築いた偉人たちを育んだオーストリア哲学の系譜とは? 二度の世界大戦をまたぎ、新大陸アメリカで開花した情報技術と分析哲学の知られざるルーツをたどる、気鋭の分析哲学研究者による野心的な思想史です。

Auch eine Geschichte der Philosophie. Buch von Jürgen Habermas (Suhrkamp Verlag)

https://www.suhrkamp.de/buch/juergen-habermas-auch-eine-geschichte-der-philosophie-t-9783518299845

Das bei seiner Erstpublikation 2019 gefeierte Buch erscheint nun als Taschenbuch mit einem deutlich erweiterten Gesamtinhaltsverzeichnis und einem für diese Ausgabe geschriebenen Nachwort des Autors.

ハーバーマスの大著、Taschenbuch版が7月に出る。分量はわからないが、新しく「後記」が追加されるとのこと。

研究

狡智の文化史 - 岩波書店

https://www.iwanami.co.jp/book/b606541.html

嘘、偽り、詐欺、謀略……。秩序や倫理をもって排除しようとしても、決して人間世界から排除しきれない「狡智」という知のあり方。この厄介な知性は人類の歴史の中でどのように生まれ、どのように意味づけされ、社会の中に組み込まれてきたのだろうか。古今東西の史書・文学・神話・民話などを素材に、狡智の深層と人間の本性との関わりを考える。

山本幸司著。

歴史像を伝える - 岩波書店

https://www.iwanami.co.jp/book/b607878.html

「歴史総合」の授業では、教室での「私たち」が、教科書をはじめとする、「私たち」を主語にした「歴史叙述」を解釈し、歴史の知識と歴史的思考力をむすびつけ、〈いま〉と過去とを往還する「歴史実践」の対話を行うことが求められる。本巻は、シリーズ第1巻の総論的な『世界史の考え方』に続き、歴史を学ぶ営みに迫る。

成田龍一著。

誰のための排除アート? - 岩波書店

https://www.iwanami.co.jp/book/b606516.html

寝そべれないベンチ、禁則事項だらけの公園…。建築物が本来の目的外に使用されないようにする、「排除アート」。これらは公共空間が特定層に対して臨む、厳しい態度の表れである。なぜ排除アートは設置されたのか。果たしてアートと呼べるのか。その歴史・背景をひもとき、日本の公共空間づくりの問題点を浮き彫りにする。

五十嵐太郎著。

ニューミュニシパリズム - 株式会社 明石書店

https://www.akashi.co.jp/book/b607025.html

欧米で勃興する市政改革や自治体レベルでの新たな政治の取り組み「ニューミュニシパリズム」とは? 格差・不公正を拡大させるグローバル資本主義と新自由主義政策への対抗軸となりうる「新しい民主主義」の潮流を理解するための、日本初の本格的入門書!

山本隆/山本惠子/八木橋慶一編著。

ジェンダーと政治理論 - 株式会社 明石書店

https://www.akashi.co.jp/book/b606016.html

今日のフェミニズム研究に不可欠な視点である「インターセクショナリティ(交差性)」を前面に押し出し、豊富な事例や広範な先行研究をふまえて政治理論の近代以降の基軸に異議を申し立てる、積年のフェミニズム研究の大いなる成果。

メアリー・ホークスワース著、新井美佐子/左髙慎也/島袋海理/見崎恵子訳。

貧困理論入門――連帯による自由の平等(志賀信夫 著) | 堀之内出版ウェブストア

https://info1103.stores.jp/items/626370b7b2f3651220450789

本書では、ブース、ラウントリーらの貧困調査による「絶対的貧困」からはじまり、べヴァリッジの社会保障論を経由して、タウンゼントの「相対的貧困」、EUの「社会的排除」へといたる、「貧困概念」の歴史的な拡大過程を追いながら、貧困対策の理論的核心を探っていく。

知への恐れ―相対主義と構築主義に抗して(ポール・ボゴシアン 著) | 堀之内出版ウェブストア

https://info1103.stores.jp/items/5ff66df0f0b10814c9925ccc

マルクス・ガブリエルの「新実在論」に大きな影響を与えたアメリカ哲学界の重鎮、ポール・ボゴシアンの名著、ついに日本語で刊行

ポール・ボゴシアン著、飯泉佑介/斎藤幸平/山名諒訳、マルクス・ガブリエルあとがき。

歴史学派とドイツ社会学の起原 - ミネルヴァ書房 ―人文・法経・教育・心理・福祉などを刊行する出版社

https://www.minervashobo.co.jp/book/b605658.html

本書はドイツ社会学の黎明期における資本主義論、とりわけマックス・ヴェーバーのそれが成立する過程を探る。同時代の著述家たちの膨大な文献を渉猟して、従来曖昧であった歴史学派から初期社会学へと至る道筋を実証的に跡付け、ヴェーバーやゾンバルトの資本主義論がいかなる学問史的文脈に立脚するかを解き明かしている。ドイツにおいて高い評価を得た日本人研究者による、ドイツ社会学の起原に迫る労作。

竹林史郎著、田村信一・山田正範訳。

力 美的人間学の根本概念 - 株式会社 人文書院

http://www.jimbunshoin.co.jp/book/b599097.html

人間は美をいかに捉え、美は人間をいかに主体たらしめるのか。本書はバウムガルテンとカントの美学を出発点に、ヘルダーからニーチェ、フーコーまでの系譜を人間にそなわる「力」という観点から辿り直し、美学史の刷新を試みる。現代ドイツで最も重要とされるフランクフルト学派新世代の思想家による、美的人間学始まりの書。

クリストフ・メンケ著、杉山卓史・中村徳仁・吉田敬介訳。

スマート・イナフ・シティ - 株式会社 人文書院

http://www.jimbunshoin.co.jp/book/b605061.html

AIを駆使したスマート・シティ計画。夢の技術によって都市の問題はすべて片付くのだろうか?我々は技術がすべて解決という「テック・ゴーグル」をつけたテクノロジーの伝道者に踊らされていないだろうか?本書は、スマート・シティの背後にある政治性を明らかにし、テクノロジーが都市の統治と生活に与える無数の影響に光を当てることを目的としている。多くの失敗例や危険性を明らかにしながら、技術を適切に利用した、公正で民主的な都市のあり方を、行政に詳しい著者が提言する。行政職員はもちろん、現代の都市に住む全ての人々に贈る話題の書。

ベン・グリーン著、中村健太郎・酒井康史訳。

アクターネットワーク理論入門 - 株式会社ナカニシヤ出版

http://www.nakanishiya.co.jp/book/b607018.html

社会学や人類学はもとより、経営学、経済学、政治学から科学技術社会論などに至る広範な分野において参照されているANT。その活動をフラットな観点からの記述を通して、人間だけではなく、人間以外の多種多様な存在が果たしている役割を正当に評価することを目指す動的な運動体として捉え、基礎的な事項を踏まえ、コンパクトに解説するとともに、その多岐にわたる主要な成果と展開をテーマごとに紹介しながら全体像の描写を試みた画期的入門書!

栗原亘編著、伊藤嘉高・森下翔・金信行・小川湧司著。

Three Faces of Capitalist Labor: Uncovering the Hidden Ties among Gender, Race and Class - KTB

https://criticaltheoryinberlin.de/benjamin_lectures/2022/

Ist es sinnvoll die antirassistischen, antiimperialistischen und feministischen Auseinandersetzungen der Gegenwart als Arbeitskämpfe anzusehen? Nancy Fraser diskutiert die Bezüge von Rasse, Klasse und Geschlecht anhand der drei Erscheinungsweisen kapitalistischer Arbeit: ausgebeuteter Arbeit, enteigneter Arbeit und Hausarbeit.

ベンヤミン講義。ナンシー・フレイザーによる「資本主義労働の3つの顔」。

研究

筑摩書房 歴史学の擁護 / リチャード・J.エヴァンズ 著, 今関 恒夫 著, 林 以知郎 著, 與田 純 著

https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480511164/

ポストモダニズムにより歴史学はその基盤を揺るがされた。学問を擁護すべく著者は問題を再考し、論議を投げかける。原著新版の長いあとがきも訳出。

リチャード・J・エヴァンズ著、今関恒夫・林以知郎・與田純訳。