科学

サイバネティックスの革命家たち エデン・メディーナ(著/文) - 青土社 | 版元ドットコム

https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784791775125

テクノロジーは社会主義の夢を描けたのか? 1970年代前半、民主的選挙によって選ばれたチリの社会主義政権は、サイバネティックスを使って国家経済を統制するという未知の挑戦に乗り出した。チリ独自の社会主義という政治的な理想と、「サイバーシン計画」という技術革新とが交差するところに、いったい何が生じたのか。そして、米国の「見えざる封鎖」の中、どのような運命を辿ったのか。関係資料や関係者への聞き取り調査から、歴史の裏側で進行したテクノロジーの試みの全貌を引き出し、数々の学術賞を受賞した圧倒的労作。

エデン・メディーナ(著)、大黒岳彦(訳)。

ジェネシス・マシン 合成生物学が開く人類第2の創世記 ナショナル ジオグラフィック(編集) - 日経ナショナルジオグラフィック社 | 版元ドットコム

https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784863135321

未来学者エイミー・ウェブと合成生物学のパイオニアであるアンドリュー・ヘッセルが、「生体をプログラミングする」合成生物学の限りない可能性について解説した書。

合成生物学は、これまでのCRISPR(クリスパー)のようにDNA配列を読み取って編集するだけの技術ではなく、コンピューター上でDNA配列をプログラミングし、さまざまな新しい機能を持った細胞、微生物、植物、動物を生み出すことのできる、画期的な技術である。

 通常の数分の1の資源で数百万人を養える屋内栽培可能な植物や、注射を必要としない合成インスリン、培養臓器移植を使った再生医療、高度な個別化医療などの研究が進められており、気候変動、資源枯渇、医療費増大など人類が直面している数々の問題を解決する可能性を秘めている。同時に、合成生物学の普及で、持てる者と持たざる者への社会の分断がさらに進み、破滅的な未来をもたらしかねないという危惧もある。

 本書では、合成生物学が何を可能にし、人類に何をもたらすのかを具体的に示しながら、その倫理的・道徳的・宗教的問題を予測する。老化防止医療が発展し100歳まで若さが維持できるとしたら、社会構造はどう変わるのか。病気と闘うために新しいウイルスをプログラムすることは許されるのか。合成生物学が未来社会にもたらす光と影を、豊富な事例に触れながら解説していく。

ナショナル ジオグラフィック(編集)、エイミー・ウエブ/アンドリュー・ヘッセル(著)、関谷冬華(翻訳)。

非科学主義信仰 揺れるアメリカ社会の現場から 及川 順(著/文) - 集英社 | 版元ドットコム

https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784087212365

2024年アメリカ大統領選挙の有力候補がトランプ前大統領だ。トランプの岩盤支持層は保守派だけでない。自分たちにとって都合のよい“ファクト"をつまみ食いする「非科学主義信仰」を有する人々からの支持も集めている。Qアノン、極右組織など所属は様々だが、単なるカルト集団ではなく、彼らは既得権益層への怒りと独特の正義感を持った実効力をともなう集団だ。反ワクチン・反マスク論争、移民受け入れの是非、銃規制問題など、NHKロサンゼルス支局長として全米各地で取材を続けてきた記者の緊急レポート。日本にも忍び寄る「非科学主義信仰」という異常現象をあぶりだす。

及川順(著)。

因果推論の科学 「なぜ?」の問いにどう答えるか ジューディア・パール(著/文) - 文藝春秋 | 版元ドットコム

https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784163915968

・今までの統計学では答えられなかった「なぜ?の科学」とは? ・それは3段の「因果のはしご」を使って説明できる ・著者は人工知能界のノーベル賞にあたるチューリング賞受賞! ・現在のデータ主義には限界がある。それを乗り越える「因果推論」とは? ・その商品が売れた理由をどう分析し、新たな儲けにつなげるか? ・公衆衛生におけるベストな選択肢の考え方とは? ・人間のように考えられる人工知能=強いAIはつくれるか? ・そもそも私たち人間はどのように「因果関係」を考えているのか?

統計学とデータ分析を超えた新たな学問の誕生!

ジューディア・パール著、ダナ・マッケンジー著、松尾豊監修・解説、夏目大訳。