戦後最大の社会運動といわれる六〇年安保闘争。にもかかわらずこの運動の実態はあまり明らかになっていない。知識人・学生・労働者という三つの主体に焦点を当てて、この運動の力学と構造を社会学的に解き明かす。気鋭の研究者による意欲的試み。
*ブルデューの「フィールド」の概念を援用して、この運動の力学を解明する。
*運動に参加した六四人の人々にインタビューして、運動主体にしかわからない当時の心境・状況などを聞き取る。
*「民主主義」というキーワードが、いかに運動のフレームとなり、運動主体に理解され実践されたかを問う。