歴史

国際平和を歴史的に考える

国際平和を歴史的に考える
  • 『国際平和を歴史的に考える』
  • 岡本隆司/編集、飯田洋介/編集、後藤春美/編集
  • シリーズ: いまを知る、現代を考える 山川歴史講座
  • 山川出版社
  • 2022/12/23
  • ISBN: 9784634445215

大学の研究者と高校の教員がともに、現代世界の諸問題を歴史的に即して考えることをコンセプトにした講座シリーズ『いまを知る、現代を考える 山川歴史講座』。
その第1弾「国際平和を歴史的に考える」は、不安な世界情勢を目の前にして、そもそも国家とは何か、国際連盟をつくった人びとはどのようにして平和を構築しようと考えたか、またヨーロッパとは異なる支配体制をおこなってきた国々は何を平和と考えたのか、といったさまざまな疑問を、紐解いてゆく。 

-- 国際平和を歴史的に考える 岡本 隆司(編集) - 山川出版社 | 版元ドットコム

ハーケンクロイツの文化史

ハーケンクロイツの文化史
  • 『ハーケンクロイツの文化史: シュリーマンの「再発見」からナチ、そして現在まで』
  • ローレンツ・イェーガー/著、長谷川晴生/翻訳、藤崎剛人/翻訳、今井宏昌/翻訳
  • 青土社
  • 2022/12/26
  • ISBN: 9784791775293

鉤十字――この悪名高き「ナチのシンボル」は、いかにしてそうなってしまったのか? 
19世紀後半、考古学者に「再発見」された鉤十字に、オカルティストが、文学者が、思想家が、そして民族至上主義界隈の軍人、政治家が、次々と過剰な意味を読み込んでゆく……。シュリーマンからヴィルヘルム二世、ヒトラーまで、ブラヴァツキーからラヴクラフト、谷崎、果ては法輪功まで、呪われた文化史をたどる。図版多数。

-- ハーケンクロイツの文化史 ローレンツ・イェーガー(著/文) - 青土社 | 版元ドットコム

文学と国柄

文学と国柄
  • 『文学と国柄: 一九世紀日本における文学史の誕生』
  • エマニュエル・ロズラン/著、藤原克己/翻訳、鈴木哲平/翻訳
  • 岩波書店
  • 2022/12/15
  • ISBN: 9784000615709

19世紀の日本において、時代の要請と社会の動向の複雑な作用の交錯のうちに、青年たちはいかにして文学史を作り上げていったのか。最初の日本文学史の構想とその生成過程を、1880年代当時の東京大学文学部の史料精査と、そこで学び育った研究者たちの著作の分析を通して考究する。原著は第22回渋沢・クローデル賞受賞。

-- 文学と国柄 エマニュエル・ロズラン(著/文) - 岩波書店 | 版元ドットコム

中世史とは何か

中世史とは何か
  • 『中世史とは何か』
  • ジョン・H.アーノルド/著、図師宣忠/翻訳、赤江雄一/翻訳
  • 岩波書店
  • 2022/12/27
  • ISBN: 9784000615778

フィクションの世界で描かれる「暗黒の中世」は、近代ヨーロッパが創り出した政治的な物語だ。異端審問、王の儀礼、市民の裁判……注意深く史料を読み解けば、当時の人びとが生き生きと甦る。『歴史〈一冊でわかる〉』やBBCの企画、市民向け講座で有名なケンブリッジ大学教授が誘う、新鮮でドキドキする本格的中世史入門。

-- 中世史とは何か ジョン・H.アーノルド(著/文) - 岩波書店 | 版元ドットコム

親切の人類史

親切の人類史
  • 『親切の人類史: ヒトはいかにして利他の心を獲得したか』
  • マイケル・E・マカロー/著、的場知之/翻訳
  • みすず書房
  • 2022/12/20
  • ISBN: 9784622095675

人間の「利他の心」の存在はどのように説明できるだろう? 一筋縄ではいかないこの問いに、進化生物学と慈善の歴史という観点から挑みかかる。
「利他行動」は生物学の難問の一つだ。ヒトをはじめ、他個体を利する行動をとる動物は実際に存在する。だがしかし、寛大にも他者を思いやる個体の遺伝子は、狡猾な個体に出し抜かれて繁殖機会を奪われ、淘汰されてしまうのでは? 生物学者たちはこのことにおおいに悩み、利他行動を説明できる理論を求めて奮闘してきた。
ただし、人間の利他の心は、生物学だけで完全に説明することはできない。社会福祉制度や慈善活動などの方法で、血縁や地域を超えた「完全な赤の他人」にまで援助の手を差し伸べる動物は人間以外にいないのだ。ここには、何か特別な説明が必要になる。著者によれば、一万年の人類史における「七つの大いなる苦難」を、人類がどう解決してきたかが説明のカギだという。
本書では、利他行動に関するいくつかの理論の要点とその妥当性を検討したのち、歴史を通して力を発揮してきた人間特有の能力を鮮やかに提示する。人類史上もっとも寛大な「思いやりの黄金時代」を生きる私たち。ここへ至るまでの道程を照らし出す、本能と理性のビッグヒストリー。

-- 親切の人類史 マイケル・E・マカロー(著/文) - みすず書房 | 版元ドットコム

変革する文体

変革する文体 もう一つの明治文学史
  • 『変革する文体: もう一つの明治文学史』
  • 木村洋/著
  • 名古屋大学出版会
  • 2022/12/26
  • ISBN: 9784815811082

新たな文体は新たな社会をつくる
小説中心主義を脱し、政論・史論から翻訳・哲学まで、徳富蘇峰を起点にして近代の「文」の歩みを辿りなおし、新興の洋文脈と在来の和文脈・漢文脈の交錯から、それまでにない人間・社会像や討議空間が形づくられる道程をつぶさに描いた意欲作。

-- 変革する文体 木村 洋(著) - 名古屋大学出版会 | 版元ドットコム

宗教の世界史

宗教の世界史
  • 『宗教の世界史』
  • ジョン・C・スーパー/著、ブライアン・K・ターリー/著、南塚信吾/監修、秋山晋吾/監修、ほか
  • シリーズ: ミネルヴァ世界史〈翻訳〉ライブラリー
  • ミネルヴァ書房
  • 2022/12/20
  • ISBN: 9784623094240

本書は、主要な宗教の歴史を論じるとともに、宗教 が世界史のなかでどのような役割を担い、政治や文化を動かしてきたかを描き出す。多くの学問分野にまたがる宗教研究の成果を取り入れながら基本概念を検討しつつ、テーマを設定することで宗教ごとの聖典や善悪の考え方などを対比し、宗教と国家、 権力、社会、芸術などとの関わりを、近年の傾向もふまえて縦横に論じる。

-- 宗教の世界史 ジョン・C・スーパー(著/文) - ミネルヴァ書房 | 版元ドットコム

綿の帝国

綿の帝国――グローバル資本主義はいかに生まれたか
  • 『綿の帝国――グローバル資本主義はいかに生まれたか』
  • スヴェン・ベッカート/著、鬼澤忍/翻訳、佐藤絵里/翻訳
  • 紀伊國屋書店
  • 2022/12/20
  • ISBN: 9784314011952

綿の歴史は資本主義の歴史であり、常に暴力と強制を伴っていた――
18世紀以降、綿産業の中心となった欧米の資本家と国家は、グローバルな綿のネットワークを形成、栽培のための労働力として奴隷貿易が定着するも、奴隷制廃止後には奴隷に代わる労働力の争奪戦が続き、現代の大手アパレルはコスト削減のため、国境を越えて工場を移している。
膨大な資料をもとに5000年、5大陸にわたる綿とそれにかかわる人々の歴史をたどり、今日私たちが直面している国家間・社会間の経済的不平等を含む現代世界の成り立ちを追究するとともに、国際協調のあり方についても示唆を与える、バンクロフト賞受賞作。

-- 綿の帝国――グローバル資本主義はいかに生まれたか スヴェン・ベッカート(著/文) - 紀伊國屋書店 | 版元ドットコム

人権の世界史 ピーター・N・スターンズ(著/文) - ミネルヴァ書房 | 版元ドットコム

https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784623092185

本書は、18世紀に欧米で現れた人権概念の現代までの世界史を鳥瞰する。「普遍的人権」概念は様々な抵抗を受けつつ拡張と収縮を繰り返してきた。世界貿易と資本主義の拡張に伴い、「普遍的人権」概念を他地域に押しつける植民地主義的人権論は、反動を引き起こしつつも、西欧からその他地域へと広がってきた。子供、女性、同性愛者、環境保持の権利等「新しい人権」概念も含め、その成立と展開、変容を辿る。

ピーター・N・スターンズ(著)、南塚信吾/秋山晋吾(監修)、上杉忍(翻訳)。

戦争の世界史 マイケル・S・ナイバーグ(著/文) - ミネルヴァ書房 | 版元ドットコム

https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784623094233

本書が扱うのは過去2500年にわたる戦争の歴史である。その間に起こった幾多の戦争のうち、とくに歴史的転換点を画した重大な戦闘を取り上げ、その世界史的な意味を読者に問う。考察の対象はグローバル時代の研究状況を踏まえ、西洋中心ではなく、カナダ、アフリカ、日本、ヴェトナム、ソ連、トルコなどの戦場に及ぶ。そこで非西洋社会が世界全体に与えた衝撃の大きさを強調すると共に、現代史学における重要な方向性を指し示す。

マイケル・S・ナイバーグ(著)、南塚信吾/秋山晋吾(監修)、稲野強(翻訳)。

手数料と物流の経済全史 玉木 俊明(著/文) - 東洋経済新報社 | 版元ドットコム

https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784492681503

覇権国家とは、何もしなくても収入が得られる国である。多くの国は、覇権国家が形成したシステムを使用しなければならない。それは、いわば「ショバ代」であり、国際的な経済活動に参入するために国家はショバ代を払わなければならない。それが有史以来続いてきたシステムである。そのシステムは、資本主義の形成によって明確な形をとるようになった。近世のオランダによって明確になり、近代のイギリスによって完成した。アメリカの覇権はイギリスのそれの変形版である。一方、中国は一帯一路により、これまでとは違った覇権を形成しようとしているように思われる。だが、それは世界の「物流」の中心となることを目指した政策である。「自動的」に利益が得られる仕組みを作り出せてはおらず、覇権国家としての中国は成立し得ないのではないだろうか。ただ、ロシア・ウクライナ戦争以後、ロシアとの「ユーラシア覇権国家連合」形成により、その結論は変わりうる可能性がある。手数料と資本主義という枠組みから世界史を捉えなおし、覇権国家の成立条件について論じる。

玉木俊明(著)。